「コメント機能」を利用した面白技
 
ある生徒さんから「エクセルで、特定のセルをクリックした時に、決まった写真を表示させたい」というご質問がありました。
ご質問のとおりだとVBA(プログラムの一種)を使う必要があり、簡単にはできないのですが、その代わりに「コメント機能」を使った面白い方法が見つかりましたのでご紹介します。
ちなみにコメント機能とは、目印のついたセルにマウスを乗せると、そこに書かれたメッセージを読むことができるというものです。

まず、通常のコメント機能の使い方をマスターしましょう。

@コメントを表示させたいセルを右クリックします。
Aコメントの挿入をクリックします。
B枠の中にメッセージを入力し、入力が完了したら枠の外をクリックしてコメントを確定します。

目印(赤い三角)の付いたセルにマウスを乗せる(マウスオーバーする)と、そのコメントが表示されます。

では、メッセージの代わりに写真を表示させる方法を説明します。
その前に、写真の説明などをそのセルに入力しておきましょう。ここでは例として「松山城」と入力します。

@説明を入力したセルを右クリックし、「コメントの挿入」をクリックします。(文字の編集があれば、この時しておきます。)
Aコメントの"枠線を"右クリックします。(カーソルの点滅が消えます)
B「コメントの書式設定」をクリックします。

※もし操作の途中で誤ってコメントを確定してしまった場合は、そのセルを右クリックして「コメントの編集」をクリックすれば、編集状態に戻すことができます。

「コメントの書式設定」画面が表示されます。

@「色と線」タブをクリックします。
A「色」の▼をクリックします。
B「塗りつぶし効果」をクリックします。

「塗りつぶし効果」の画面が表示されます。

@「図」タブをクリックします。
A「図の選択」をクリックします。

@マイピクチャなどに保存されている写真の中から、コメント欄に表示させたいものを選び、A挿入ボタンをクリックします。

@「図の縦横比を固定する」にチェックを入れます。(その下の項目は、今回はチェックを入れても何の変化もない。)
A「OK」をクリックします。(Bのコメントの書式設定の画面に戻るので、そこのOKボタンもクリックします。)
写真の周囲にあるハンドル(○印)をドラッグして、サイズを調節します。
最後に枠外をクリックして、画像(コメント)を確定します。

アイデア次第で、面白いことができそうですね!
 
  表の幅や高さを変えずに貼り付けたい
 


セル内の文字が読みやすいように、列幅や行の高さを調整した表があります。

それと全く同じものを作ろうと、表をコピーして同じシート内に貼り付けた時、列幅や行の高さが変わってしまって一つ一つ手直ししたことはありませんか?

特に元の表の下側に貼り付けたい時は、貼り付ける際の選択肢の中に「行の高さを保持する」という機能がExcelに備わっていないため、困っておられる方も多いと思います。

元の表の横と下、どちらに貼りつけるかで操作方法が違いますので、それぞれについて解説をします。(コピー・貼り付けについての基本的な操作については、省略しています。)


元になる表をコピーし、右側と下側に通常の方法で貼り付けしたところです。

ご覧のように、列幅や行の高さが変わってしまいました。

では、列幅を変えずに、元の表の右側に貼りつける方法をご説明します。

元になる表をコピーし、貼り付け先のセルをクリックしてから貼り付けボタンの下にある「貼り付け▼」をクリックします。(Excel2007以上のバージョンの場合)

Excel2003以前のバージョンの方は、同じく貼り付け先のセルを選択してから右クリックをし、「形式を選択して貼り付け」を選びます。

様々な貼り付け方法が表示されます。
その中から「元の列幅を保持」というボタンを選んで押します。(Excel2007以上のバージョンの場合)

Excel2003以前のバージョンの方は、Aの手順で出てきた画面の中から「列幅」→「OK」。再び右クリックで「形式を選択して貼り付け」を選び、「すべて」→「OK」とクリックします。

これで、元の表と全く同じものが、右側に貼り付けできます。

次に、行の高さを変えずに貼りつける方法です。こちらは、Excelのバージョンに関わらず、全て同じ操作でできます。

@まず、元の表がある部分の行番号をドラッグします。

A選択状態になった行番号の上で右クリックコピーします。

表の貼り付けは、一番左上のセルが基準となります。(この場合は「品目」と書いてあるセルになります。)
つまり、左上のセルが何行目にくればいいかを考えて行番号を決定します。

貼りつけたい行の行番号を右クリック貼り付けします。

@と見比べてみて分かるように、今度は元の表と全く同じものができました。

なお、横に貼りつける際はABの「列幅の保持」の操作の代わりに、CDと同じ要領で、列番号(アルファベットの部分)をコピー/貼り付けしたのでもOKです。
 
  列や行を一時的に非表示にする
 


Excelで住所録や会員名簿などを管理されている方から「それを印刷して使用したいけれど、そのままだと不要な項目まで印刷されてしまい、用紙やインクが無駄になってしまう。どうすれば、必要な項目だけを印刷できるのか?」というご質問がありました。

そこで「列や行を一時的に非表示にする」という方法をご紹介します。


このようなリストがあります。

そのうち、「氏名」「住所」「電話番号」だけを印刷したいと仮定します。

印刷したくない列(アルファベットの部分)を選択状態にします。

一列ずつ選択してもいいですが、一度に選択したほうが作業が楽ですので、ぜひマスターしましょう!

 

隣り合う複数の列ドラッグで、飛び飛びに選択する場合はそれに続けて「Ctrlキー」を押しながら列を選択していきます。

選択した列(アルファベットの上・選択した場所ならどこでも可)で右クリックをし、出てきた項目の中から「表示しない」をを選びます。

Aで選択していた列が非表示になりました。
この例では「列」を非表示にしていますが、同じ要領で「行」を非表示にすることもできます。

印刷プレビュー画面で確認すると、非表示になった列が印刷対象から外れているのがお分かりだと思います。

元に戻すときは、@再表示させたい場所をドラッグしてから Aいずれかの列記号の上で右クリックをし B「再表示」をクリックすればOKです。(この図では、全て再表示しようとしています。)