もらったWordのファイルが開けない
 
パソコンにWordが入っている(インストールされている)にもかかわらず、他の人から受け取ったWordのファイルが開けなかった、あるいは相手の方から「開けない」という連絡を受けたことはありませんか?

それはWordのバージョン(版)の違いからくるものかもしれません。

なお、【対処方法そのA】はかなり応用的な内容になりますので、パソコンにあまり慣れていないうちは【対処方法その@】の方を参照してください。

他の人から受け取ったWordのファイルを自分のパソコンで開こうとした時、このようなメッセージが出て開けない場合の対処方法です。(Wordがすでにインストールされていることが前提です。参考までに、インストールされていない場合の方法も後述します。)

↓(クリックで拡大)

まず、理由について説明します。

Wordには、それが発売された時期によってWord2000・2002・2003・2007・2010などの種類があります。 これがバージョンの違いです。(2013年1月現在)

ところが同じWordでも、この図のように「Word2007以降」は、それまでのものとファイルの仕組みが違っています。

ちょっと難しい言葉ですが"上位互換性"によって、古いバージョンで作成したファイルを新しいバージョンで開くことは可能です。
しかしその反対の場合はそのままでは開くことができず、@のようなメッセージが出るのです。
【対処方法その1】
ファイルを作成した人に連絡を取り、旧バージョンのWordでも開ける形のファイルにしてもらう。


ここでは、連絡を受けた方のための説明をします。(図はWord2010のものです)

 1.目的のファイルを開き、名前を付けて保存の操作をする。
 2.「ファイルの種類」をクリックし、「Word97-2003文書(*.doc)」をクリックする。
 3.デスクトップなどに保存し、それを相手の人にメール添付等で渡す。

【対処方法その2】
使っているパソコンに「Microsoft Office互換機能パック」をインストールし、旧バージョンのWordでも上位バージョンのWordで作成したファイルを開けるようにする。(上級編)

↓「Microsoft Office互換機能パック」のダウンロード


多くの場所で、まだまだ旧バージョンのWordやExcelが現役で活躍しています。
2007以降のバージョンで文書を作成するとき、他の人とファイルをやりとりする可能性がある場合は、初めから「Word97-2003文書(*.doc)」で保存しておくと良いでしょう。これはExcelでも同じことが言えます。
◆参考◆
Wordがインストールされていないパソコンで、ファイルの中身を閲覧したい


※あくまでも「閲覧」(印刷は可能)のみで、ファイルの中身を編集することはできません。

【対処方法その1】
ファイルを作成した人に連絡を取り、PDF形式(ほとんどのパソコンで閲覧可能)のファイルにしてもらう。


連絡を受けた人は、Bと同じような要領で、PDF形式のファイルを作成することができます。(図はWord2010のものです)
【対処方法その2】
Word Viewer(ビューワー)をインストールする。(中級編)

※すでにWordがインストールされているパソコンにビューワーをインストールすると、不具合が起こることがあります。

↓「Word Viewer」のダウンロード

なお、Viewerは、Word以外にもExcelやPowerpointでも提供されています。
 
  虹色ワードアートはどこ?
 
手作りチラシなどで、図のような虹色のワードアートが人気です。

Word2007までのバージョンではすぐに見つかる場所にありましたが、Word2010のワードアートの一覧の中には、それが見当たりません。

これと同じようなものを作成するにはちょっと分かりにくい操作が必要になりますので、その方法をご紹介しましょう。
なお、基本的な操作は、すでに習得されているものとしてご説明します。

まず、リボンの「挿入」タブを選択してから、ワードアートのボタンをクリックします。

デザイン候補の中から、好みのものを一つ選択します。

文字を編集します。
@ワードアートの枠線をクリックしてから A文字の効果の設定ボタンをクリックします。

「文字の塗りつぶし」をクリックしてから、塗りつぶし(グラデーション)のラジオボタンを押します。

@標準スタイルをクリックすると、塗りつぶしのいろいろなパターンが出てきます。 A「虹」を選びます。

そのほか影を付けたり、反射やぼかしを入れるなど、自由に装飾してみましょう。ここでは「影」を付けてみました。画面左端の項目をクリックしてからスタイルを選択します。様々なスタイルが用意されているので、好みのものを選びます。

最後に「閉じる」をクリックすれば、完成です。

 
  同じフォントが入っていない別のパソコンで印刷したい
 


自分のパソコンだけに入っているフォントで作成したWORD文書は、同じフォントがインストールされていない別のパソコンで開いた時、勝手に他のフォントに変更されてしまいます。

せっかくイメージどおりに苦労して作った文書、別のパソコンでもそのまま印刷できたら便利ですね。


手書き風フォント「あくびん」で文書を作成しています。

これは、この文書を作成したパソコンに「あくびん」というフォントがインストールされているため、この書体で表示することができるのです。

「名前を付けて保存」でWORD文書を保存し、別のパソコンにそのファイルを送りました。そのパソコンには「あくびん」はインストールされていないものとします。

ファイル作成時と同じフォントがインストールされていないパソコンでファイルを開くと、「あくびん」では表示されず、別のフォントに変わってしまいます。

文書を作成したパソコンで「名前を付けて保存」をする前に、次のように操作してみましょう。「ツール」→「オプション」をクリックします。

●2007以降は、「名前を付けて保存」→(ファイル名を入力)→「保存ボタンの左側のツール▼をクリック」→「保存オプション」

@「保存」タブをクリックします。(2007以降は、すでに必要な画面が開いているため不要)

A「True Typeフォントを埋め込む」にチェックを入れます。(2007以降は、「ファイルにフォントを埋め込む」にチェック)

B「OK」をクリックします。

これで、作成時に使用したフォントのファイルが埋め込まれました。(その分ファイルの容量が増えます)

ただし、フォントが埋め込まれているファイルは以下のようなメッセージが出て、文字の訂正などの編集はできません。(どうしても編集が必要な場合は、同じフォントをインストールしなくてはなりません)

フォントがインストールされていなくても、書体が変わることなく別のパソコンでも開くことができました。

 

編集はできませんが印刷は可能です。

何かの折にはきっと役立つことでしょう。

 
  ファイルの保存先を自由に変更する
 


WORDで新規文書を作成し「名前を付けて保存」する際に、特に設定を変えなければ保存先は自動的に「マイドキュメント」が表示されるようになっています。

 

この保存先を自由に変更することができます。

 

なお、この方法が有効なのは「WORDを立ち上げて、新規文書を作ったときのみ」です。

既存の文書を修正して別名で保存するときには、元の文書があった場所に保存されます。


「名前を付けて保存」でマイドキュメントにそのまま保存を続けているうちに、ファイルが増えてゴチャゴチャした感じになってしまいました。

そこで、例としてマイドキュメントの中に「WORD集」というフォルダを作り、WORDのファイルをこの中にドラッグして入れてみました。

ずいぶんスッキリしましたね。

続いてWORDの新規文書を保存する時に、この「WORD集フォルダ」が自動的に選択されるように設定していきましょう。

メニューバーのツール」→「オプション」をクリックします。

@「規定のフォルダ」タブをクリックし、Aファイルの種類の「文書」をクリックします。その他の部分を間違えてクリックしないように注意しましょう。B「変更」のボタンを押します。

「フォルダの変更」の画面が出てきます。現在の保存先は「マイドキュメント」になっていますので、@変更したいフォルダ(ここでは「WORD集」フォルダ)をクリックしてからA「OK」ボタンを押します。

「文書」の保存先が、「WORD集」に変わったのを確認してから「OK」ボタンをクリックします。

(EXCELでも同様にフォルダを指定することができますが、フォルダ名をキーボードから直接打ち込む作業が必要になります。)

 
  途中の文字のサイズを大きくしたら、行間が変わってしまう
 


文章の途中でフォントを大きくした時、勝手に行間が開いてしまって見栄えが悪くなってしまったことはありませんか?

それを解消する方法をご紹介します。


WORDの初期設定では、文字の大きさは10.5ポイント、行間は「1行」分開くように設定されています。(一般的に"行間"は上の行と下の行の隙間を言うのですが、WORDでは違う部分を指します。ここでは詳しい説明は省略します。)

「18ポイント」の部分のフォントサイズを10.5ポイントから18ポイントに変更しました。

すると、この部分だけ行間が開いてしまいました。

まず、行間をそろえたい部分をドラッグして選択状態にします。

メニューバーの「書式」→「段落」をクリックします。
(Word2007以降は、「ホームタブ」の中の「段落」グループ右下のをクリックします。)

「インデントと行間隔」タブの中の「行間」が、現在は「1行」になっているので、「固定値」に変更します。

続いて「間隔」の数値を、Bで選択状態にした中で最大のフォントサイズに「2」を足したもの(ここでは 18+2=20)に設定します。

プラス2というのは好みで変更できますが、ここの数値を「最大フォント」より小さい数(ここでは18未満)に設定してしまうと、上下の行の文字が重なってしまう部分ができてしまいます。

設定ができたら「OK」をクリックします。

比較してみると、今度は途中のフォントサイズを大きくしても、行間が均一になったことが分かります。